慢性疲労症候群の患者は反ワクチン思想になりやすい
慢性疲労症候群という厄介な症状になってしまうと
医師にたらいまわしにされたり
邪険な扱いを受けたり
根本的な治療にはならない薬をだされたり（トランサミンなど消炎鎮痛剤、解熱剤、抗生剤、補中益気湯などの補気剤）
もういやになって・・・
そのうち医師を全否定するようになる傾向がある。
私もそうでした。
「何も問題はない」とか「気持ちの問題」とか
「安静にしていれば治る」とか「自律神経の問題では」などと言われ
もう病院に行っても治らない、とあきらめていました。
でもそういう心理状態になると
「アマルガム（口腔内の金属）を取り除いたらすべてが治った！」
「オーソモレキュラー（分子栄養学）が万病を治す！」
「マイヤーズカクテルで（以下同文）」
「副腎疲労症候群（以下同文）」
「機能性低血糖が～」
「リーキーガットが～」
「糖質は良くない」
「米は良くない、肉を食え！」
「ワクチンに水銀が入っている」
「製薬会社の陰謀だ！」
｢大麻で万病が治る！｣
みたいなニセ医学にはまってしまうことが多いです。
私もそうでした。←黒歴史
標準医療に絶望してトンデモ医学にはまることは難病あるあるで、
「これで治るはず！」という希望は持てるのですが
長期的に見たらいいことは一つもありませんでした。
大体治りません。
治らないから自由診療なんです。
これは強く言いたい！
ニセ医学にはまってしまうと
なんか合わないな、効果は感じられないな。
と薄々感じていながらも
「でも、これを続けていれば絶対に治るはず！」と妄信しているので
現実を直視できず、突き進んでいました。
ニセ医学（オーソモレキュラー）の医師が
アマルガムが有害！
ワクチンも有害！
マイヤーズカクテル（３万円くらいする自由診療の点滴）で治る！
サプリで治る！などと
力説するので信仰は強固なものに変わっていました。
一般の医師を敵視するような言葉を発して
「こっちが本物だよ。私こそが真実を言っているんだよ。
私は唯一のあなたの理解者だよ。」
というやり方をするのは洗脳に近いものがあります。
慢性疲労症候群という孤独な状態に陥っている患者からすれば
救いのように感じてしまっていました。
それまで寄り添ってくれる医師なんていませんでしたから。
最近の反ワクチン主義も同じで
自分も反ワクチンに取り込まれていた経験があるので
信じてしまう人の気持ちは共感できます。
人間、孤独な状態になると判断能力が落ちます。
反ワクチンの人にとっては
一般的な医療は「敵」で「悪」で「私たちの健康を害するもの」
だと洗脳されているからです。
ですから回りの人に「ワクチンを打たないように説得すること」や
「イベルメクチンは奇跡の薬！国はそれを隠している、陰謀だ！と拡散すること」
が彼らにとっては「正しいこと」で「正義」なんでしょう。
…てかイベルメクチンを海外から個人輸入して
「お守り代わり！」と大騒ぎしていた人達はどうなったんだろう？
最近とんと聞かなくなりましたね、イベルメクチン。
ワクチンが保管されている冷蔵庫のプラグを抜くことも
彼らにとっては「正義」。
世の中にとって正しいことをしている、
人の命を救っていると信じている状態だろうと思います。
「洗脳された信者が正義心から地下鉄にサリンをまくこと」と同じように思いますが
洗脳されている人は多分何を言っても無駄だと思います。
私の洗脳がなぜ解けたのか？
それはオーソモレキュラー（分子栄養学）の医師の言う通りに
サプリを飲み食事を変え点滴を打っても
回復するどころかどんどん悪化し
困り果てていた時に
堀田修先生のクリニックに行ったことがきっかけでした。
そこで今までの経緯をすべて話し
こういう食事をしています、サプリも飲んでますと話したところ
「へ～～～。そういうの、あんまりがんばらなくていいよ？
やめちゃえば？」
って先生が軽く背中を押してくれたことでした。
「そういうのは良くない！」
とか
「信じちゃいけない！」
などと批判せずに軽～い感じで言われて、憑き物が落ちたように洗脳から抜け出せましたｗ
タイミングもよかったんだと思います。
慢性疲労症候群の患者って、
病院に行っても治療がなく八方ふさがりになってしまうし
いろんなサプリや水素水なんかに期待をこめても効果はないし
社会活動ができないので孤独になってしまう
という状態で
心理状態はかなり特殊になっていると思います。
だからこそ反ワクチンやオカルト、陰謀論に取り込まれる可能性は高い。
でも、思うんですよね…
反ワクチン主義に取り込まれてしまったら
もっともっともっともっと孤独になりますし、重症化のリスクもあります。
すこしでも疑念があるうちに元の世界に戻る勇気を持ってほしいです。
きっとあなたを歓迎して、正しく治療してくれる医師はいます。
